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2019/09/09

相続改正法ポイント2

 関東は昨日から台風の影響を受けているようですが、被害が出ないことを願います。新幹線など交通にも影響が出ていて、当事務所の代表も予約していた新幹線に乗れるか・・・という感じでした。

 さて、今回は、相続法の改正に伴うポイントについて、近年増加している、義母や義父の介護をしていたケースについてです。

 
 2世帯住宅や義父母と同居している世帯数は減ってきているかもしれませんが、同居している場合、義理の親の介護に従事している、あるいは従事したというお嫁さんは多いかと思います。

 これまでは、そうしたお嫁さんの立場では、相続においてその苦労が報われることはありませんでした。

 法定相続人ではないお嫁さんには相続権がなく、義理の親がお嫁さんに遺産をゆずるためには遺言書でそのことを明記する以外にはありませんでした。
 例えば、息子である夫が同じように介護をしてくれていたり、生存していれば夫の相続によって恩恵も受けられるかもしれませんが、夫も亡くなっており、自身だけが義父母の介護をしていた場合などは、努力が報われないままでした。
 一方で、実の親とは同居しないで、ましてや介護を手伝うこともなかった子供は、そうした苦労もなく遺産を相続できていました。

 それが今回の法改正によって、不条理に初めてメスが入れられました。

 献身的な介護をしたお嫁さんが、相続人に対して「特別寄与料」を請求できる権利を新設しました。
 特別寄与料とは、被相続人(亡くなった人)に対して無償で療養看護その他の労務の提供をしたことにより、被相続人の財産の維持又は増加について特別の寄与をした被相続人の親族が、相続の開始後、相続人に対して支払いを請求することができる、その寄与に応じた額の金銭のことです。

 親族とは、配偶者と6親等以内の血族、そして3親等以内の姻族(お嫁さんは姻族になります)です。

 介護をしていれば、誰でも請求権が発生するわけでもなく、次の3点を全て満たしていることが要件となります。

 ・被相続人に対して無償で療養看護その他の労務を提供をしたこと
 ・療養看護その他の労務の提供によって、被相続人の財産が維持または増加したこと
 ・被相続人の親族であること

 また、当事者間の協議による場合には、請求期限はありませんが、家庭裁判所に対して協議に代わる処分を請求する場合には、特別寄与者が相続の開始及び相続人を知った時から六か月を経過したとき、又は相続開始の時から一年を経過したときまでです。

 こうした要件に加えて、介護離職の有無や日々の介護記録、経費の領収書の保存などの証拠を残しておく必要があると言われています。
 
 さらに遺産分割協議で相続人全員の同意を得なければならず、相続人の財産が減ることにつながるため、請求の結果、新たな争族が生じる可能性があります。

 そういったハードルを乗り越えても得られる遺産は、介護した日数×日当で計算されるとみられており、相場は多くて数百万円程度にとどまるようです。

 介護に報いる制度が新設されたことは大きな改革ですが、その実効力にはまだ疑問符が続きますね。

 高齢化が進む中、まだまだ改善していく必要がありそうです。
 

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