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2019/09/03

相続対策の失敗case3

 相続対策という意識はなくても、相続対策として捕らえられたしまうケースもあります。
 今回のケースは、いざというときに備えて事前に父親の預金から葬儀費用を引き出した場合についてです。

【ケース3】
 岡崎斉成さん(仮名)は、病気の父親の容体を見て不安になりました。もしものことも考えておかないといけないと思いました。、亡くなってしまってからは預金口座が封鎖されてしまうだろうから、葬儀代に困ることになる。
 そう思って、母親と相談し、父親の預金口座から現金を引き出しておくことにしました。
 しばらくして、父親が息を引き取り、事前に引き出しておいた500万円の中から葬儀費用をまかないました。

 ところが、後日、この葬儀費用が相続税の税務調査にひっかかり、指摘を受けてしまいました。

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  自分の財産にしたのならともかく、父親の葬儀費用を父親の預金口座から支払っただけなのに、どうして税務調査にひっかかったのでしょうか。

 葬儀費用は、本来債務として相続財産から控除できます。岡崎さんも葬儀費用として、500万円を相続税から控除していましたが、現金としては相続財産に計上していませんでした。それが今回のポイントです。
 
 よくある失敗の一つで、正しくは岡崎さんは現金500万円を相続財産として算入し、葬儀費用-500万円としてプラスマイナスゼロとなるように申告しなければなりませんでした。

 500万円は、父親の死亡日にはまだ存在していた財産のため、現金500万を申告しなかったのに葬儀費用だけをマイナスとして差し引いてしまったため、税務署の指摘を受けてしまいました。

 預金口座から引き出し後に、すぐに葬儀費用に使ったため、現金が無いことを主張したとしても、葬儀費用のマイナスだけを控除している以上、その元となった死亡日に存在していた現金をプラス財産として認識しなければ、現金隠しとして重加算税の対象とされてしまうことがあります。

 死亡日直前に引き出すことで問題が起きるなら、毎月少しずつ引き出してタンス貯金のようにしておけば相続財産から除外されるかも・・・?と思う方もいらっしゃるかもしれません。

 しかし、その安易な考えも大変危険で、これは明らかな脱税行為と取られます。

 このようなケースの場合、今回の法改正によって、現金の事前引き出しをしておかなくてもいいようになりました。

 従来は、故人の預金口座は、遺産分割協議が終わるまでは凍結されており、1円たりとも引き出すことが出来ませんでした。このため、残された配偶者や相続人が、故人の葬儀費用はおろか、日々の生活費さえ捻出することが出来ないという事態も起きていました。

 2019年7月からスタートした改正では、この問題を解消するべく、遺産分割協議が終わる前でも、一定額であれば凍結口座から即座に引き出せる仮払制度が新設されました。

 もちろん、引き出せる金額には上限があり、各相続人が引き出せるのは”口座ごとの預貯金額×3分の1×法定相続分”までです。
 また、一つの金融機関から引き出せる金額は150万円が限度となっています。葬儀費用や生活費を考えると十分な金額とはいえませんが、残された家族にとって、緊急時に助けになる新制度では内科と思います。

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